バッグのサイズと手の太さ
バッグは道具なので、手の太さ、厚みで、
荷物を重くも軽くも感じれるんです。
こんにちは。イントロダクション オーナーデザイナーの工藤です。
身に付けるファッション雑貨で唯一、荷物を入れて
持ち上げるという重力の架かってくるものが、バッグです。
洋服もアクセサリーも身体に吊すもの、
靴は体重をかけるもの、
それに対して、バッグは、荷物を入れて重力に逆らって持つもの。
そのバッグの使い方によって、荷物は、
多い、少ない、
嵩高い、コンパクト、
重い、軽い、
の、組み合わせの差が出てくるのも、バッグです。
重くてもコンパクトな物をたくさんや、
軽くても嵩の高いものを少しなど、
ある一つのバッグを、どうお使いになろうとも、
ファッションの一部として、美しいシルエットでないといけません。
見た目のサイズだけでなく、
実際にどんなものをどう入れられるのかの想定をして、容量を考えて、
バッグは5ミリ単位で製図を起こしていきますが、
持ち手は、2ミリ単位で、厚み、太さを決めていきます。
よく、大きなバッグに細い手というデザインがありますが、
カッコイいいんですが、肩に食い込んで痛いだろうな~とか、
あれだけ入ったら、此処に付加がかかり、使いにくいだろうなあ~とか、
逆に、手が太すぎて、手にフィットしにくいだろうな~とか、
観察しています。
イントロダクションのバッグは、
「視覚的に軽やかに見えてタフ」な持ち手です。
ゴツくて頑丈ではなく、女性的で柔らかいイメージでタフを目指します。
例えば、大きなバッグには、持ち手をふっくら三つ折りにしたり、
手の当たる内側は輪にして、
外側も海外製品に多い固い切り目コバではなく、ソフトなニスや、へり返しミシンにして、
荷物を入れた時の手や肩へのフィット感を考えます。
手で持つ部分のみ、女性の手にフィットするよう、
細く付け根部分と太さを替えたりもします。
同じ重さの荷物でも、身体に近く、密着して持つ方が、軽く感じます。
できるだけ軽くお持ちできる構造を組み立てて行くのは、
バッグをデザインする時の、一つの大きなポイントです。
一見華奢に見える革ひもにも、キチンと伸び止め芯を入れてます。
サイズによって、フラウのポシェットのように、
大きいサイズは長財布ごと入るので、重くなるだろうと、
見た目には7ミリ幅の長さの調節できる革ひもにして、
肩に当たる部分は、革あてをデザインになるようつけています。
小さい方は、敢えて軽やかに革ひもだけで。
『なんとなくしっくりくる』
『長くご愛用頂く』ために。
作り手が知っていないとできない大切なポイントです。