制作の現場、革は生き物です。

革は生き物です!

こんばんは。
日本製 オリジナルデザイン バッグ・財布 ブランド
イントロダクション
オーナー バッグデザイナーの 工藤友里です。

なので、定番商品の品質キープは、
生産発注の都度、
メーカー、革屋、タンナー(革を作るところ)と、
やり取りが必須。

累計1万本以上生産している定番の財布、
最近なかなか革の状態が悪く、
メーカーに文句を言うと、
「革の状態が悪く、裁断できる場所が少なく
困っています。
どこまで許容範囲か見てください」と、
私が会社にいる時間を聞いて、
裁断前の革を持って来てくれました。

皮を革にする前の下地の段階で、
A、Bランクがあるのですが、
最近2段階に値上げしたばかりなのに、
明らかにB反で下地がよくない。

何社かの革屋に確認すると、
北米の原皮が、ゴッソリ中国とかに買い占められて、
最早、日本にいい下地が入って来にくく、
革に仕立ててももちろん、よくない状態になっているとのこと。

恐るべし!中国パワー。

嘆いていても仕方ないので、
可能な限りの良品の革確保し、
別の小物と抱き合わせて裁断など、
対策を考えながら、
できる限りの品質保持、価格上昇を最小限に食い止めていきます。

メーカー、革屋、タンナーとの長年に渡る信頼関係、情報把握の上での仕事。

生き物を扱っていて、品質を一律キープって、
裏方では、こういう仕事が必須なんです。

夏の革は虫刺されが多く、暑いので毛穴が開いていたり。

合皮は平面で均一、
この苦労はありませんが、
使い込んで荒んでいく合皮ではなく、
使い込む程味わいが出てくる本革を使いたい。

立体物であり、部位によってきめ細やかさがちがい、伸びが違い、厚みの違う、生き物としての革。

素上げ、
素上げ調、
スムース、
ヌメ、
ヌメ調、
シボ加工、
型押し、
エナメル加工、
箔加工、
パンチング加工、
プリント、
それらの掛け合わせと、
それも牛革(成牛、フォルスタイン、キップ、カーフ)、キッド、シープ、ゴード、馬革、ピッグスキンと、
色々ある本革にこだわり、
その味、特性を活かしたデザインに仕上げていきます。

その他、革には、爬虫類などでは、
ワニ(クロコダイル、アリゲーター)、
リザード(トカゲ)、
オーストリッチ(ダチョウ)、
エミュー(オーストリッチの少し小さい鳥)、
カメ、
仙山甲、
ゾウ、
ホースヘア(馬のしっぽ)、
ハラコ(牛の胎児)、
鶏の足、
蓑虫、なんてのもあります。

若かりし頃、バブリーな時代には、
ひと通り扱わせていただきました。

それらを、ロット違いのリピート生産時にも、
同質のクオリティーで、追加生産していけること。

これぞ腕の見せ処!

そしてそれも含めた、
1点モノの作品を創る作家ではなく、
私は商業デザイナー。

流通に乗せる量産クラフトの仕事が大好きです。

お財布・バッグ通販SHOP